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リサコラム 本日のオードブル
第2回

『麻ナプキンは
大人のよだれかけ』


木村里紗子のプロフィール

マダム・ワトソンに1990年より勤務し、400名以上の顧客を持つ販売員。
大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。
著書”シンプル&ラグジュアリーに暮らす”(ダイヤモンド社)(06年6月)がある。
趣味は、ベッドメイキング、掃除、いろいろなインテリアを考えだすこと。
新リゾートホテルにいち早く泊まること。
15年来のベジタリアン。ただしチーズとシャンパンは大好き。甘いものは苦手。
アマン系リゾートが好き。

         パパとぼくのちがうところは、

        パパはおおきくて、ぼくはちいさい、だけ

 




『麻ナプキンは大人のよだれかけ』




ナプキンとは、はたして下の3つのうちのどれでしょう?

1.フレンチレストランで上品にひざの上に置いておくもの

2.テーブルセッティングで飾りとして使用するもの

3.普段の生活では必要ないもの


                                     答えは単純。どれでもないです。


確かにフレンチレストランなどでは、ウエルカムプレートの上に高々と載っていることも多く、ひ

ざの上に上品にのせられているままのシーンをよく見ます。テーブルセッティングの花的存在

で、複雑で美しい折り方もたくさんあって、いちばん簡単なナプキンリングに通すやり方だけで

も、その通し方にもさまざまな工夫がなされることがあります。めずらしいナプキンリングを探し

てくることもプロの証ですし、時には、手折った草花やドライフラワーを使う技もあります。


しかし、およばれの席でいざ使おうとすると、これは飾りです。といわれたり、ゴールドやシルバ

ーの美しい装飾が施された布だったりして、どう見ても汚れた口に持っていってはいけなさそう

なものであったりします。デパートの食器売り場やインテリアショップのテーブルディスプレイ

でも美しいレースやオーガンジーの薄いポリエステル素材のものが使われていることが多く、

飾りの布として扱われていることは明らかです。


普段の食生活に不必要などころか、ナプキンは私の日常生活にはにはなくてはならないもの

の1つです。私にとってはいわば、大人のよだれかけのようなもので、決して上品にひざの上に

おいておくものでも,、口元をそっと押さえるものでもありません。食事のときに胸に引っ掛けて、

うどんやパスタなどの麺類を食べるときはもちろん、朝、手づかみでトーストやサンドイッチをほ

おばるときもチーズやトマトソースがついた口元や指先を決して上品ではなく、豪快にぬぐうた

めにナプキンはあります。


始めはぴんとしていた麻のナプキンも、食事が終わるころには汚れてよれよれになって、ナプ

キンはその役目を果たします。後は洗濯機に放り投げられるだけです。洗濯が終わったら、又

びしょびしょに濡らされて窓ガラスにべたべた貼り付けられます。すると数時間で、まるで糊を

つけてアイロンをかけたようにぴんとした美しい姿に戻ります。4回折で、引き出しに整然と並べ

て収納されたその姿は端正そのものです。麻ナプキンはトマトソースや赤ワインのしみも洗っ

ただけできれいに落ちます。しかも1枚500円か1000円も出せば簡単に手に入り、5年、10

年は平気で使えます。汚れた口を毎回ティシュペーパーでぬぐうよりははるかにコストもかか

らずごみも出ず、便利なものです。


食事のときに口元が汚れるのは大人も子供も一緒です。子供によだれかけをするように私たち

大人にも必要なはずなのに、日常生活で使わない、あるいは使い方を誤解している人が多い

のはなぜでしょう。決して、フレンチレストランや、サービス料がつく場所で食事をする時だけの

ハイソな布ではないのです。


なのに、街中で布のナプキン出すレストランは少なく、結構おしゃれだったり、格式張ってい

ても、まったくナプキン自体が存在しないところもあります。そんな場所に、おしゃれして、食事

にいったら、一体、どうやって口をぬぐったらいのかしらと、途方にくれてしまいます。

極端な話ですが、トイレに入って、紙がなかったような感じが私はするのですが.......。.だから私

は外で食事するときはせめて、大きな紙のナプキンがおいてあるところしか行く気がしません。

自分のナプキンを持参するのも、お店の人にも失礼かなと気兼ねしなくてはならないようでは、

肝心の食事は楽しめなくなるからです。


自宅では、豆腐や野菜中心のベジタリアンの私の食事は粗食です。バターや生クリームも使

わないので見かけもフレンチには見えませんが、ぴんとした麻のナプキンを使えば、気持ちは

サービス料のつくフレンチレストランで食べる気持ちで食事ができます。


天王州アイルにある中華のレストランは、サービス料もつかないのに、中華そば1杯でも布の

ナプキンを出してくれます。ランチタイムでもちゃんと布のクロスをかけたテーブルがあります。

そして毎回取り替えてくれるし、いすの上に置いたバッグの上に、汚れないように別の布のナプ

キンまでかぶせてくれるのです。場所も店構えも高級でもそれほどおしゃれでもない、中国料

理のレストランですが、基本を押さえているサービスに、私はモノレールを途中下車してでも、

必ず立ち寄って、羽田まで戻ります。


                               木村里紗子 Risaco

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 また、来週の金曜日にお会いしましょう。

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