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リサコラムの部屋

2011年9月5日〜
    


N氏の場合」

2011年9月5日
第1回 オープンカーで

N氏の場合」

2011年9月12日
第2回 朝食のあとで
N氏の場合」

2011年9月19日
第3回 奇跡のあとで
N氏の場合」

2011年9月26日
第4回 20秒後に 
N氏の場合」

2011年10月3日
第5回 散歩のあとで 
    

N氏の場合」

2011年10月10日
第6回 
テープを切って

N氏の場合」

2011年10月17日
第7回 
書斎で

N氏の場合」

2011年10月24日
第8回 
樹の下で

N氏の場合」

2011年10月31日
第9回 
誕生日の朝に

N氏の場合」

2011年11月7日
第10回 
軌跡を追って

    

N氏の場合」

2011年11月14日
第11回 
ツリーの下で

N氏の場合」

2011年11月21日
第12回 
オープンカーは




2011年6月13日から8月29日までの
「リサコラムの部屋 ノンちゃんカフェ」は下の写真より。



2011年6月6日までの「リサコラムの部屋」は下の写真からバックナンバーをご覧頂けます。





ようこそ、リサコラムの部屋へ。

リサコラムは毎週月曜日更新となりました。







「S氏の場合」

ラブラドール・リトルリバー君は私たちを待ち構えていました。





「体重40kgあるからね。飛びかかって来るけど」
そう言われた時、ちょっと狼狽したものでした。





ずっと働き続けて来られた女性の社長さんは
パンプスの似合うとても凛々しい方でした。

築30年のお家をリフォームすることになった
お気持ちを広々としたリビングでお伺いしました。





お会いして、お話を伺って、絵に描いて、
プランニングして、約2カ月、完成したお部屋は、
バンドーム広場にある、由緒正しいホテルの部屋のような
空気感を漂わせ始めました。





ため息が出ました。

ため息とは、疲れたり、がっかりしたりするときと
ほれぼれするときの両方で出るのはどうしてでしょう。





そして、
あの、体重40kgのラブラドール・リトルリバー君は
この部屋を見たら、真っ先にこうしたくなるだろうなと
思いました。

そうです。子供がベッドにダイビングするように。











ベッドメイキングに伺ったあと、
ちょっとお話をしている隙に
今、手袋をしてカバーをかけたばかりの
真っ白いオットマンの上に
お行儀よく乗っているワンちゃんを発見したことも
ありました。

犬は人間よりずっと純粋に自分の気持ちを
行動に移しますね。



そんな犬の気持ちをそのまま人間の言葉にできたら
どんなに面白いでしょう。

私たちは遠く、お伺いできない方の
お部屋もたくさん作って来ましたけれど、
完成した感動を私たちも一緒に分かち合い、
幸せな気分になりたいという気持ちはメールや
お電話でお打ち合わせを続ける度に
どんどん募ります。



犬語翻訳機なんて、いつか出来るでしょうけれど、
人間とペットの関係は日に日に深まっていますね。



しかし、
動物を飼ってもいないし、
大きな犬は怖いし、小さな犬でもあまり
得意ではない私がこんなコラムを
書くのも、こんなことを言うのも心苦しいのです
けれど、



人間より心を通わせやすくなった犬や猫たちに
人間も負けてはいられません。

Sさま、お嬢さまのご結婚、ほんとうにおめでとう
ございます。
でもSさまも同じくらいお幸せな気がします。

そしてお知り合いになれましたことを
心からうれしく思います。









2011年11月14日

「丘の上から」







いつも道路の下から眺めていました。
あのオレンジ色のとんがり屋根のお家はどなたの
お家だろうと。






別荘のように丘の上に立っているお家は
車はバックでしか登れない、くねくね曲がった細い道を
うっそうとしたバラの歓迎を受けながら登ります。

緑に包まれた丘の上のお家の庭からは、
眼下に交通量の多い交差点を眺めながらも
静かな気配に守られているようでした。






東京で一人暮らしをするため空っぽになったままの
お部屋にはまだ受験生の気配も感じられました。

こんな環境に住んで、家族の愛情に包まれて
育ったら、きっといい子になるはずだと
とても納得しました。





上のお嬢さんも下のお嬢さんも選ばれた生地は
どちらも緑色を帯びていました。

緑色のカーテンを掛け、
葉っぱの柄のシェードを付けて

高校生のお部屋はマドモアゼルのお部屋に
変わりました。






















とても優秀なお嬢さんお二人はきっと
この部屋で一生懸命勉強に励んでおられたのだろうと
そんな匂いさえしてくるようでした。



緑は再生の色。
緑のない環境でも、緑色に包まれると
癒しを感じられるように、
緑に包まれて暮らせることはどんなに
贅沢なことなのかと
最近テレビを見ていて感じるようになりました。



疲れた時は緑ですね。
緑に囲まれているご家族の方みんな穏やかで
しなやかなのは、きっとそう、たっぷりの緑のせい
なんですね。



マダム・ワトソンから歩いて10分ほどの
丘の上のお家にお邪魔すると、いつも新鮮なうるおいを
もらって帰れます。

Mさま、いつもすばらしい素敵なおもてなしを、
そして葉緑素たっぷりのお話とお庭の緑を
ほんとうにほんとうにありがとうございます。













2011年11月7日

「ペールトーンがお好き」



幼稚園に通う女の子は黒いジャケットの制服を着ると
きりっとしたお姉さんに見えました。





選んだ色はピンク。
それも、「淡いピンクがいい」と。
さすが、女の子。
濃い淡い、濃淡の区別もできるんですね。





子供部屋にモダンなランプ。
天井には空のクロスと壁は濃い目のピンク。
想像力は豊かになるはずです!





そのおかあさんは、
リビングの半円窓に掛けるシフォンレース
ライトグレー、スモークグレー、そして、ごく淡いピーチで
3色をセレクトされました。

さすが、素晴らしい。親子ですね。


微妙な濃淡と色の変化をつけた窓辺から、
光と影のある美しい音楽が聞こえてくるような気になりませんか?





どうです?このセンス、
すてきですね。

淡い濃淡をつけられる方は、繊細な色のセンスで
いろんなものを見聞きする方だと思います。








仲良し姉妹の指定席はここです。

淡いピンクのキッズチェアとグレイッシュな
レースカーテン。
センスのいいあたたかな愛情を感じませんか?



センスは磨くものではなく、蓄積してゆくものだと
私はいつも感じています。

色をたくさん経験するとだんだん、色の好き嫌いも
なくななって、どんな色にも愛着を感じられるように
なると思います。




ピンクもブルーもグリーンもグレーも白も
そして、エレガントもモダンも、全部好きな
淑子さま、初夏に初めてお目にかかって、
完成にこぎつけましたのも、
しなやかなシフォンレースのような
優しいお人柄のおかげだと思っています。



ここで、ご家族の楽しげなシーンを想像しながら
しばらく見とれていました。

2回にわたり、ご出演下さり、心より感謝致します。
これからも、良きことがきっと雪崩のように
起きますね。











2011年10月31日

「プチット・マドレーヌの朝」


「失われた時を求めて」
マルセル・プルーストというフランスの作家の長編小説は
きっとご存知ですね。





もしも読破するなら、人生の幸せな時間を費やすほどに
長い長いお話です。





その有名な出だしは、「プチット・マドレーヌ」というお菓子から
始ります。主人公の私は紅茶に浸したプチット・マドレーヌを
スプーンですくって口に入れた瞬間、
その意識は過去にさかのぼります。





貝がらのモチーフは”プチット・マドレーヌ”のかたち。
追憶をたどるようにふんわりとつつみ込まれる
キルトをかけ、スカラップでカットワークすると、
夢のような時空間を生み出しました。





みたことはないけど一番好きな風景は
きっと深層心理の中の理想の
風景ではないかと思うこともあります。





初めてお家に伺ったとき、ご自分で買ってこられた
素敵なアイアンのティアラだけが壁から付いていました。

それにベールをかぶせて、こんな生地をあつめて
大きなピローと、こんな形のピローを作って、

そしてどんどん物語は出来てきました。






ナイトテーブルのこぼれんばかりの
香りのいいバラは、きっとここの主人公の
優しさでしょう。





その主人公の女性は淑女の”淑”という名を取る
淑子さま。
名は体を表すごとくに、とても美しい方。
そして若いカップルの秀でたセンスはこんな
美しいお部屋へと昇華しました。




これからのさらに幸せな暮らしは
プチットマドレーヌのような優しい後味を
残して幸せな物語を作ってゆくはずです。




白いブラインドは光に白く色をつけて
さらに、ブルーのレースはその色に
香気を加え、



ご家族4人の愛情いっぱいのお家は
いるだけで幸せな「プチット・マドレーヌ」の
ひとさじのようでした。


まだまだ、他のお部屋もお見せしたいところですが、
物語りの続きはまた来週に。















2011年10月24日

「火野氏の風景」


最近はBSプレミアムにはまっています。
特に、毎日録画してまで朝晩見ている番組を
お教え致します。





「日本縦断こころ旅」です。
火野正平さんという俳優の方が
日本列島を北から南まで自転車で縦断する番組です。

それも、視聴者のお手紙で行き先が決まるという
大変ユニークな番組なのです。








こころ旅とは「こころに残る風景」ということです。
もちろん、火野さんひとり自転車で縦断されるわけでは
ありません。

カメラさん、音声さん、監督さんと自転車エンジニアさんの
5人の縦列自転車部隊なのです。







火野さんは御年、60ん歳。
もちろん息は切れて当然です。
だから、体力を競う番組ではないし、
行き先々の風景を切り取った
とてもほんわかした、しかしユーモラスな面白い番組なのです。







お手紙にある夕日の沈む海を見に、広々と広がる日本海を見に、
あるいは石段を登り、鍾乳洞を見に、海を見下ろす広大なお墓を
見にゆくこともありました。







時には、野の花を見るふりをして休憩しながら、
それをジョークでごまかす
火野さんの技をみては微笑み、







高所恐怖症の火野さんをわざと怖がらせるような
高い橋の上を延々と行くシーンあり、

その怖がった火野おっちゃんのお顔と言葉もとても面白く、
そしてほほえましくて、







そんな普通の人々のヒストリーを交えた
シーンそのままをその通りにまじめに追体験しに、
息を切らして
自転車で行くその行為そのものに

感動するのです。







そして時々どころか、よく自転車を押して坂道を登るシーンを
見ていると、
今まで自転車レースといえば、”ツール・ド・フランス”しか
なかった私の記憶からはこころもとない走りなのですが、






すいすい追い抜いてゆく、後方のスタッフを横眼で
見ながら、「おい、簡単に抜くな!」と
言う火野さんに毎回、面白くて、

また感動してしまいます。












拝啓 
       火野様
『あとの364日はここから始まるおみくじ宮』



ということで、私の「こころに残る風景」は
これです。



福岡市を見下ろす高台にある、高宮八幡宮なのです。
毎年、元日の夜、仕事を終えて、夜も9時を回った後で
この参道を年に1度の晴れ着を着て登るのです。



出店もいなくなったあとの冷え切って
閑散としたこの八幡宮でおみくじを引くために。
信仰心もあるわけでもなし、でも
この石段から新しい仕事の1年は始ります。



年にたった一度のこの1日のためにあとの364日を
過ごしているようなそんな気持ちで
その石段を登るのです。



それをもう、20年も続けているのは、
元日から仕事初めを続けているちょっと変わった
インテリアショップで働く私たちスタッフの
ちょっと変わったジンクスからかもしれません。
火野さん、ぜひ、ぜひ、ここに足を伸ばして頂けたらと
思います。



福岡市は空港も近く、東京より都会ではないから、
住みやすく、芸能人の方々を思い浮かべると
おわかりのように



ユニークな変わり者の方も多く、
食べ物はおいしく、女性はみな美しいです。



p.s. 疲れて帰ってきてお風呂に入り
真夜中、お気に入りの寝室で
この「こころ旅」を見ることは
気持ちも安まる至福の時にさらに
おまけがつく感じです。
今は忙しくてどこにも行けないけれど、
日本はこんな美しい場所を持つ島なのだと
感動は毎日毎日ひとしおです。
何にも代えがたい思い出深い旅を
毎日毎日、
ありがとうございます。

先日、インテリアのディスプレイコンテストで
2年連続で賞を頂きました。
これも元日に高宮八幡宮にお参りし続けたおかげで
神さまからご褒美をいただいたのだと思っています。



来週31日月曜から、いよいよ九州への
旅ですね。
万一、高宮八幡宮にきて頂くことなどあれば、
さらに、あと20年は元日から仕事できそうです。

             木村里紗子










2011年10月17日

「M氏の場合」



「想像力」
これほどよく使う言葉で、またとらえどころのない
あいまいな言葉はあまりありません。
それはあくまで想像でしか、想像力は
語れないからではないかと思います。

メールやお電話でご相談の予約を頂いて
初めてお目にかかる前にどんな方なのか
判断する要素に
1.声 でも、メールだとそれもわかりません。
2.文章 これもほどほどに想像はできますね。
時々、外れることもあります。
3.最後に残るは、お名前から受ける印象。

これらを最大限に駆使して想像を膨らませて
そしてお目にかかります。

そして今年の夏、お会いした方は、
『まきこ』さまというお名前通りの楚々とした穏やかな方でした。

夏の暑い盛りに、仕事でもないのに、ストッキングにパンプスを
履いて、刺繍入りの清楚なワンピースを着られた方でした。

しかも別の場所から私共のショップで合流なさったお母さまとも
話し合われたかのように同じ刺繍入りのワンピース。
お話を伺いながら、日々多忙な緊張の中でお仕事を
されていることもわかりました。

簡単に見取り図を描いていただきました。
広いワンルームをもてあまし気味のご様子。
まず、イラストでベッドの配置換えから始めました。



お好きなイメージをお互いに膨らませ、
そして理想のお部屋の姿に辿りつくように
イラストで想像を書き留めてゆきます。

それから約1ヶ月後、
ベッドと一緒にお届けしたベッドリネンをご自分でセットして
下さったあと、すぐにメールを送ってくださいました。


「あまり写真の画質が良くなくて、
いまひとつ感動が伝わらないのですが、取り急ぎお送りします。」

と送ってくださった写真です。






本日届きまして、一気にお部屋がラグジュアリースイートに
変身し、
思わずきゃーと歓声をあげてしまいました。

想像していた以上に豪華で、ハリウッド映画の女優さんの
お部屋のようです。

早速昼寝(笑)してしまいましたが夢のような寝心地でした。
これからは家に帰るのが楽しみになりそうです」

(原文のままです)




「Beforeです」とお送りくださった場所には
前はソファがあったのですね。




ベッドが到着して早1カ月になりますが、
毎日、あの寝室が待っていてくれていると思うと
帰るのが楽しみです。
お茶を飲んだり、ビデオを見たり、
ベッドの上でのんびり過ごすことが多くなりました」
(原文のままです)
夏から秋へと季節は移り、そして
移り変わった景色は部屋の中でも
存分に感じて戴けるなんて、
メールを読んで
私たちも思わず、きゃーと歓声を上げました。
適当に編集してくださいと書かれて
ありましたけれど、
感動からあふれ出た言葉は、
想像力では編集のしようもないくらい
力強いです。




「想像力」を超えるもの、それはやっぱり
「感動」ですね。
まきこさま、うれしいです。








2011年10月10日

「M氏の場合」


海外勤務を終えて戻って来たのは
数年後でした。





その年のある秋の日、
泣く泣く手放した私たちの別荘を見に行って
見ようじゃないかと、思い立って
3時間のドライブの末、
懐かしい場所を訪れました。





元の私たちの別荘はホテルの看板を掲げていました。

どんな風に変わったところで、いまさら
文句をいうことはできません。





しかし、玄関先で出迎えてくれたバトラー風の男性は
突然の訪問を快く迎えてくれました。





私たちの事を憶えてくれていたのです。
彼は、「お泊りになられることは無理ですけれど」と





家の中を案内してくれ、軽い食事をふるまってくれました。





バトラーだと思ったその人こそ、私たちの別荘を買った
M氏本人でした。




ホテル好きのM氏はこの別荘を自分だけの
ホテルに見たてて、週末を過ごしいるとのこと。



彼の道楽的な趣味趣向は家の随所から
漂ってきました。




ついに帰り際、
玄関先の柱の中に彼の部屋のドールハウスを
見つけてしまったのです。




何とも趣味人的な過ごし方ではありませんか。

次は私たちだけの世界を作ろうと心に誓ったのは
ええ、そう、もちろん、
お察しのとおりです。









2011年10月3日

「M氏の場合」


M氏に初めて会ったのは、今から数年前です。





M氏は晩秋のある夕方、
「突然通りかかったのです」と言うと
いきなり、「この別荘を売って頂けませんか?」と
言いました。





「売る予定にはなっていませんから」と断ると

次の年も、また次の年も辛抱強くやって来ては
「売っては頂けませんか?」
と言いに来ました。





それからしばらく経って、私たちは海外転勤を命じられ、
仕方なく、手放す決心をしました。
しかし、あの大柄の紳士とは連絡を
取る方法もありませんでした。





そしてとうとう、出発も迫ったある秋の日、
落ち葉のかさかさと鳴る音を聞いて
急いで外に出た私は、落ち葉をかぶった大柄の男性を
見つけました。





まぎれもなく、あのM氏でした。
私たちは別荘を彼に売りました。





彼は、この別荘を
「自分の永遠のホテルにしたいのです」
と言いました。
そして、「このホテルをずっとずっと
大事に致します」と誓いもしました。


そして、その別荘は私たちが住んでいた時より




数段、素晴らしくなったということです。



風のうわさでは、
彼は犬一匹と数人の使用人と
住んでいるようでした。




M氏はウイリアム・モリスという、
今から150年ほど前の
芸術家で革命家であった人を崇拝しており、




私たちの別荘をそのようなデザインで
変えてしまったそうなのです。




なんとい言っても、すごいのは
犬用にも寝室を揃えているとのこと。
しかも2つも。
なんとも変わり者ではありませんか!










2011年9月26日

「M氏の場合」




ここは、M氏の別荘。
場所は郊外の静かな林の中。
こんな場所をM氏はずっとずっと探していました。





長年、ウイリアム・モリスの関連著作に親しみ、
そして、ウイリアム・モリスの別荘だった
ケルムスコット・ハウスのような別荘を
念願かなって持つことができたのです。






彼はその別荘を”HOTEL MORRIS”と名付けました。





M氏の趣味はプラモデル。そしてもちろん自他ともに認める
ウイリアム・モリスの愛好家。
彼はそこに毎週末、一人で帰って来ます。





彼は自称”Dr.モリス”と呼び、そして書斎を
”Dr.モリスの書斎”と名付けました。





そこで、プラモデルに興じたり、読書三昧の短いながらも





悠久の時を過ごしていました。

2011年の秋

今年はちょうど記念すべき年に当たっていました。



モリス商会が設立されてから、150年目のこの年を
彼は待っていたのでした。




彼はよく言えば熱中人、でも悪く言えば道楽者
でもどのように呼ばれても彼は満足げに
微笑みました。
彼は自らのことをモリスの”インテリアナルシスト”と
呼んでいたからです。




インテリアナルシスト”、そんな呼び名は
ないでしょうけれど、多くのモリス愛好者はきっと
自称”Dr.モリス”だと思います。
150周年の今年、いろんな思いを抱いて
私たちはディスプレイに興じました。



そして、私も今日、連載262回、リサコラムの5周年を
迎えました。モリスの30分の1ですけれど、
長い5年間で短い5年間でした。
この拙いものをずっとご愛読くださっておられます
あなたさまに
心より感謝申し上げます。

そしてささえてくれるスタッフ、今回、夜なべして
イギリスの飛行機、スピット・ファイアーの
”忠実なプラモデル”を作ってくださったMr.寺岡さん
こころからお礼申し上げます。
本業に支障をきたすことのない限りは、
できるだけは続けるつもりでおります。
記念日に寄せて。

          木村里紗子









大阪市のAsakoさまから頂戴いたしました
ベッドルームソファ”オードリー”のご感想を
私共のホワイトベッドルーム
”Chanbre Blanche”にて語って戴きます。





2011年9月19日
Asako’s Diary

今週から産休。
ようやくソファにゆっくり座れる時間もできた。




ベッドルームに置いたの。





清潔な感じがとても、素敵!
すわり心地もしっかり、ホールド感もあって
イメージどおりの感じ。






7.3畳のベッドルームに
セミダブルベッド1台、シングル1台
さらに
ソファを置いたら手狭になってしまう
かなと思っていたけど






実際届いてみたら想像以上にコンパクトで
さらに軽くて余裕だった。




今まではリビングでくつろぐことが多かったのに

不思議、

ベッドルームのソファで過ごす時間が
自然と増えたみたい。



このところお腹が大きくなってきて
イスに座るのが

だんだんつらくなっていたけど、

すっぽり包まれる感じが心地よくて、
小さいクッションを

腰に当てて足を伸ばして座ると最高!

昨日の午後はカフェオレとipadで
ゆっくりネットサーフィン楽しんで

そのまましばらく夢心地



キャスターが付いて
軽く動かしやすいのも大助かりだし




子供が生まれたらベビーベッドの横に置いて
くつろぎたいな〜



夫もとても気に入ったようす。
本を読んだりナイトキャップを楽しんでるみたい。


ベッドリネンやカーテンもチェンジしてみようかな?

私の憧れのベッドルームまでもう少し。

でも十分、自己満足。











こんな窓辺はずっと憬れでした。





私も20代のときにこんなロマンチックな

レースの生地のお部屋に寝ていたなら、





私の人生も変わっていたかもなんて思います。

もはやカーテンではありませんね
それは、見とれるほどの質感と空気感を




寝ながらにして、
こんなにも漂わせてくれるのですから。


海外の雑誌なんかに絶対に負けていませんよ。




パウダーな空気をさらにパウダリーで包みこんで
白い光で満たすために、選んだレース生地は
もっと白いシフォンレースと小さなフリル。




まるで美しいモデルさんを眺めているような気分で
何度も何度も同じ写真に
見とれています。




優しい優しい窓辺のパワーに完敗です。
こんなお部屋で眠るマドモアゼルに
さらによきことがありますようにと心より祈ります。










マダム・KIYOKAの仮想ダイアリー





「ベッドルームが変わってから読む本が変わりました。





このあいだは、
ハワイの由緒正しいホテルの歴史を綴った本を開きました。





ちょっと重たい装丁のその古い本を、筒形のクッションに
肘を置いて読んでみました。





それから
ベッドメイキングする時間は

一段と愉快な時間になってしまいました。



ベッドルームは



まるで生き物のように わたしに語りかけます。



グラスのワインもキャンドルのひかりも
点となって、意識の中から剥離して




長い時間が経っていることもあります。




『ハレクラニよりハレクラニ』
私はそんな名前を私のベッドルームに
付けました」


Fさまご夫妻、ベッドルームのご相談は
あっという間に決まってしまって、その後の
ヨーロッパ旅行のお話の方が数倍楽しかったです。
最高のホテルルームの計画と実行は
トータル2時間ほどでしたね。
でも、絵の通りになったわと言ってくださって
とても光栄でした。
また楽しい旅のお話を楽しみに
いたしております。













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