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リサコラム
連載916回
      本日のオードブル

『Audrey』

第6回

「白いオードリー」

木村里紗子のプロフィール

マダム・ワトソンで400名以上の顧客を持つデザイナー。
大小あわせて、延べ1,000件以上のインテリア販売実績を持つ。
著書「シンプル&ラグジュアリーに暮らす」(ダイヤモンド社
紙の本&電子書籍)(2006年6月)
「Bedroom, My Resort  リゾコのベッドルームガイド」
(電子書籍2014年8月)
道楽は、ベッドメイキング、掃除、アイロンがけなどの家事。
いろいろなインテリアを考えだすこと。
新リゾートホテルにいち早く泊まる夢を見ること。
外国語を学ぶこと。そして下手な翻訳も。

20年来のベジタリアン。ただし、チーズとシャンパンは好き。
甘いものは少々苦手。
アマン系リゾートが好き。ただしお酒はぜんぜん強くない。
好きな作家は
ロビン・シャーマ、夏目漱石、遠藤周作、中谷彰宏、
F・サガン、
マルセル・プルースト、クリス・岡崎、千田琢哉、他たくさん。




白い妖精が

人間のカタチをしているような

ウェディングドレスを来たひと

オードリー・ヘップバーン

踊らない控え目なサインも美しい。

すべてが美しい。


 



第6回 「白いオードリー」




 
 「それはちょっと言い過ぎではないでしょうか?」そしてすっと

立ち上がった女性は、最後列から2番目の中央に座り、白いシンプル

なコットンのシャツにアイボリーのセミロングのフレアスカートを履

いていた。髪の毛はセミロングで、そしてハーフアップで、育ちの良

さを感じさせるファションスタイルは、まさしく『ローマの休日』の

逃げ出した王女様の雰囲気にそっくりだった。さらに、切れ長の瞳は

オードリーに似ていると言っても過言ではないほどの際立った美しい

顔立ちをしている。振り向いたほぼ、全員はそのように思ったに違い

ないと議長は思った。


            


「もちろん、おっしゃる通りだと思います。オードリーはその人生

の半分を栄光の中で過ごし、そしてその後半生を飢餓に苦しむ人々の

いる地域に自ら赴き、自分の病気のことを後回しにして、命を削り、

あっと言う間に別の世界に行ってしまったのですから。前半の栄光の

恩返しを短い後半の人生で行った人だと言えると思います。そして、

多くの人が語るように、外見が美しいだけでなく、常に周りの人に気

を遣う、思いやりのある人格であったからこそ、栄光と正反対の世界

に身を投じて人生を終えたオードリーの63年間が鮮やかなコントラ

ストを放ちながら、未だ世界中を虜にし続けているのだと思います。

まあ、ことさら私がこの場でこんな発言をするまでもないことだと、

そぅ、みなさま、思っておいでたと思います」白いオードリーは

そぅ、確認するように周りを見渡した。多くのメンバーは無言で

頷き、数人は拍手をした。彼女は了解を得た表情でスピーチを続

けた。


            


 「ハリウッドスター、憧れの女優、美しい女性、見事な生き方、

立派な人生をオードリーは演技ではなく現実に演じたのですが、

だからといって、それを一般の庶民のオードリー信望者に押し付け

るやり方は、私は違うと思っています。みんながみんなオードリー

のようにはできるわけがありません。輝かしい若い日々があったか

らこそ、その光で反対の世界を照らすことができたのですし、オー

ドリーの援助や、募金の呼びかけになら、多く人が、国家さえ、喜

んで応じたのは事実です。


            


 そんな彼女の人生を学ぶとき、私はまず同い年の祖母と合わせて考

えざるを得ません。祖母は3年前に他界しましたが、オードリーと同

じ、19295月生まれ。誕生日は何日か違っておりますが、そのた

め祖母は自分自身をオードリーに重ね合わせていたようです。しか

し、祖母は華麗な人生とは全く違う普通の主婦で、普通の5人の母親

でした。普通とはいえ、多くの苦労、艱難があったはずです。オード

リーと同じく、10歳の時に第二次世界大戦が始まり、青春時代の大

半を戦争の中で過ごしたのですから。


            


 祖母はよく言っていました。自分は1番オードリーの気持ちがわか

る人間じゃないかと。家族の中で、という意味ですが。だから、オー

ドリーの映画を見に行くと救われた気持ちになったそうです。彼女が

うらやましいとか素敵とか、そういうものではなく、自分の分身が

そこにいるというそんな気持ちだったらしいです。自分とは別の世

界にいたとしても、同じ戦争を経験し、舞台や映画のためのバレー、

ダンス、声楽など様々な稽古、訓練をする中で苦難を乗り越えて、

その地位まで上り詰めた人だけが持つ輝きを、オードリーが見せる

ふとした表情に感じられたそうです。


            


 だから祖母と同じ25歳で、オードリーがメル・フェラーと結婚

した時、その白いウェディングドレスに感激したそうです。もちろ

ん、祖母はそんなウェディングドレスは着ていません。私もその白

いウェディングドレスがオードリーの衣装の中で一番好きです。

今、スターでなくても、一般庶民の多くが裾を長く引く、肩から上

を露出させたウェディングドレスを着ていますが、その時、オード

リーの来たウェディングドレスは首まですっぽり覆ったスタンドカ

ラーです。まあ、みなさま、ご存知だと思いますが…あの引き締ま

った美しい首筋から肩にかけてのラインも全て隠した、慎ましく清

楚なデザインです。白い手袋で肘から下も覆われ、肌が露出してい

る部分はミディ丈のドレスの裾から出た美しい脚だけです。裾を引

きずることもないその端正なドレスは本当に似合っていたそうで

す。


            




 私もその後、画像で見ることがありましたが、まだあどけなさ

の残る表情が実に美しいですよね、みなさま。その清楚なドレスは

まさに『ローマの休日』の王女様を演じた女性が着るべきドレスだ

ったと、そう思います。でも、後世の人がどんなに真似てもオード

リーのようにはならないかもしれません。体型とかそういうもので

はなく、その人個人が持っているその人だけの魅力の違いだと思い

ます。


            


 私が言いたいのは、つまり、長くなりましたが、ある人の人生を

真似る事は不可能だということです。その人の生い立ち、生きた時代

背景、家庭環境、その後の経験や職業、いろんなものがその人の人生

を作り上げるわけですから。だから戦争を経験していない私たちが同

じように生きられるわけはないということです。


            


 でも、私はこのオードリー・クラブに入会することができて本当に

よかったと思っています。それは、予想通り喧々諤々の議論で始まっ

たからです。オードリーは両親の不仲と6歳で父親の蒸発を経験して

いますし、自身の2度の離婚、度々の流産、そして最終的には末期

がんで、人生を閉じるという波瀾万丈に生きていた人だからです。

だからそんな人の人生の中に魅力を見出しているファンクラブの

精鋭部隊が和やかに分かり合えるわけがありませんでしょう!」

彼女がそう言うと、あちらこちらから拍手と笑い声が上がった。


            


 「ですから、みなさま、もっともっと議論を戦わせて、ひとり

ひとりのこれからの生き方に美しいヒントが見つけられたら、それ

でいいのではありませんでしょうか?」白いオードリーはそこまで

言うと、スカートにシワが寄らないように注意しながら、また、

そっと硬い木の椅子に腰かけた。





  



上のイラストから、「リサコラムの部屋」に入れます。


p.s.1

このドレス、ウェディングでなくても着れそうです。

実に美しいデザイン、オードリーにぴったりだと思います。


p.s. 2  インスタグラム、私の日常です。

  
「もの、こと、ほん」は下の写真から、2024年5月号です。



           


p
.s.3
    E-Book「Bedroom, My Resort  リゾコのベッドルームガイド」

    の英語版です。

    写真からアマゾンのサイトでご購入いただけます。


           


    タイトルは、"Bedroom, My Resort”

    Bedroom Designer’s Enchanting Resort Stories:

    Rezoko’s Guide for Fascinating Bedrooms


    趣味の英訳をしてたものを英語教師のTodd Sappington先生に

    チェックしていただき、Viv Studioの田村敦子さんに

    E-bookにしていただいたものです。
 
p.s.3
    下は日本語版です。

    E-Book「Bedroom, My Resort  リゾコのベッドルームガイド」

   どこでもドアをクリックして中身をちょっとご見学くださいますように。


                 







































































シンプル&ラグジュアリーに暮らす』
-ベッドルームから発想するスタイリッシュな部屋作り-
 
(木村里紗子著/ダイヤモンド社 )                      Amazon、書店で販売しています。 なお、電子書籍もございます。

マダムワトソンでは 
                                    
    木村里紗子の本に、自身が愛用する多重キルトのガーゼふきんを付けて
  1,944円にてお届けいたします。
 
 ご希望の方には、ラッピング、イラストをお入れいたします。     
                           
    
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